2018年6月4日月曜日

テレビの悪影響~自分だけが笑わない理由を考察・分析~

前回に続いて、自分の言語能力の偏りと低さの原因とは?
「テレビの悪影響について」まとめてみます。


小学生の時の忘れられない思い出の記憶があります。
どんな話だったかは思い出せません……先生が言ったのかクラスの誰かが言ったのかはあやふやです。
そして、誰かの言葉で皆が笑いました。


私だけが笑いませんでした。


大人になるにつれて、私と皆の笑うポイントは違うんだなと思うようになりました。
私がおかしいのかと真剣に悩みました。

やっと答えが出せそうな気がします……皆、テレビの刷り込みを受けて「笑い」を躾けられていたんですね。



幾つかの信頼性が高いと思えるエビデンス(根拠)を並べます。

東北大加齢医学部研究所の川島隆太教授(脳科学)によると、
『テレビを長時間視聴すると、言語知能などを司る脳の前頭葉に悪影響を与える』
という研究成果が発表された。
(平成 25 年 11 月 18 日 「東北大学加齢医学研究所認知機能発達寄附研究部門論文」より抜粋)

『最近のバラエティ番組では、タレントのしゃべりにかぶせて、大きな活字でその内容を採録したり、第三者的にツッコミのナレーションを入れたりするようになりました』
『(中略)これこそが、人間のIQを下げるもっとも効果的な方法だとされているのです』
『(中略)被験者に映像を見せながら、画面に映った内容を表す擬態語など、抽象的な単語を次々と見せていくということが行なわれました。それを続けていくと、わずかな時間で段階的に思考能力が失われました。そして、さらに続けていくと、被験者の脳波が何も考えていない状態と同じ波形になり、そのままそれが継続していきました。つまり、そうした映像がついには見る側の思考そのものを止めてしまったということです』
(「洗脳支配」より (苫米地英人・著)より抜粋)


前頭葉は「意欲、想像、感情、思考、注意」を司る機能を持っています。
例えるなら、人間と動物の境目に影響している「人間らしい」部分です。
しかし、テレビを視聴し続けるとその発達が阻害されてしまうのですね。

テレビから流れてくる情報は、常に一方的に押し付けられるものです。
視聴者参加型生放送でもない限り、「こんな真面目なドキュメンタリーだけど、実は出川哲郎さんが真冬で短パンTシャツでスタンバイしてたら面白いな」と反応しても、決して答えてはくれません。

視覚=出演者のリアクション、テロップ
聴覚=出演者の声、効果音、音楽
それ等を駆使し、様々な手法で「今、笑うべきところだよ。今、感動するところだよ」と一方的に私達を躾けていたのですね。

小学生の時から始まった「皆が笑って、私は笑わない」
その答えは、自分の中でもうあります。


私は躾けには真っ向から反発するタイプでした。
自分の中で、間違っているにしても正しいにしても、心から納得しないと人の言うことを聞かないタイプでした。
洗脳が効きにくいタイプなのだと思います。
そんな私でも、沢山の刷り込みと悪影響が自分の中に存在しているのを感じます。

悲しいかな、大好きだったものの中にも悪しき刷り込みが存在し、毛嫌いしていたものの中に人生を充実させるカギが隠されていたりします。


ここから先は、テレビの影響力を調査した上での私のまとめです。
音楽、スポーツ、映画、アニメ、ゲーム……どのコンテンツも長短所はあると思います。

前回の記事と重複する内容ですが、特にテレビの悪影響は大きいと感じます。
音楽にしてもスポーツにしても、悪影響と悪印象が強いアニメとゲームも「選択の自由」が残されています。

しかしテレビは、一部編集やカット、象徴的なシーンのみの抜粋を意図的に行うことで、印象操作を強く植え付けることが可能です。
「印象操作」を受けた情報を子供達が与えられ続けて、健全な思考と行動を取れる人間に育つ可能性は、本人と周りの環境がよほど良くない限り、極めて難しいと思います。


私が子供の頃は、「とんねるずとクレヨンしんちゃんは子供に見せたくない番組」筆頭でした。
それが今や、クレヨンしんちゃんは20年続く国民的アニメ、とんねるずはピークの時の勢いこそないものの芸能界の大御所に上り詰めました。

クレヨンしんちゃんの「モーレツ! オトナ帝国の逆襲」と「アッパレ! 戦国大合戦」は、「傑作」「泣ける映画」の呼び声がいまだに高い作品です。
私が子供の頃には、そんな評価を受けるとは露にも思っていませんでした。


決して、とんねるずとクレヨンしんちゃんを擁護している訳ではありません。
勿論、とんねるずとクレヨンしんちゃんは大好きなので、応援しようという情報の意図は私の中にあると思います。

何が言いたいのかというと……
「とんねるずもしんちゃんも子供には見せない方が良いという悪い印象操作をしていただけではないのか?」
「誤った認識が見せない方が良いという結論を出していたのではないか?」
「子供に見せた方が良いと一般的に思われる作品にも、悪い影響があるのではないか?」という三点です。



私の主観も混じりますが、もっと良くないアニメ、芸人などは、テレビでは悪く言われることは少ないです。
テレビこそ印象操作と感情の植え付けを無知な子供のうちから躾けられる「沈黙の兵器」だなと感じました。

その結果、思考能力が低下した表現力、反応の植え付けをされた大人達が更に子供の能力を低下させてしまう負の連鎖に繋がっていると感じます。

『変わり者になることを厭わない者があまりにも少ないこと、それこそがわれらの時代の根本的な危機なのだ(ジョン・スチュアート・ミルの言葉)』

テレビに躾けられた大人達が、「常識と規律」という鎖で子供達を縛り付ける……メディアを取り戻すことが、可能性の平等と本当の自由への確かな道筋だと思いました。

明日は、更なる無意識を追うために、「コマーシャルの影響」に迫ります。

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