前回のアニメ考察と分析は「幽遊白書の影響を考察と分析。変わらない立場と優しさ」でした。
今回はもう一人、私の人格形成にとても強い影響を与えたキャラに絞って、考察と分析をしてみたいと思います。
シティハンターの主人公の冴羽リョウです。
手元に資料(単行本)がないので、うろ覚えな表現が出てきますが、記憶をもとに記事作成に必要な分の元記事は完成させます。
何巻の何ページのような正確な数字は、加筆修正で対応します。
だって、リョウには完全でいて欲しいんだもん。
小学生の頃のエピソードですが、パッと思い出すと「シティハンター」という作品は外せない存在です。
ドラゴンボールやるろうに剣心、ダイの大冒険やGTO……挙げたい書きたい作品は幾つもありますが、主人公の個性という意味では、冴羽リョウは右に出るものはいないような気がします。
言ってしまえば、男の良い部分も悪い部分もたっぷり詰まったキャラクターです。
悪い部分で言えば、それはもう「もっこり」なんです。
「もっこり」が流行語になったほどです。
美女を見かければ、誰かれ構わず、下半身の銃に忠実に「本能のまま」行動します。
今の時代じゃ、セクハラで訴えられるようなきわどい表現もバンバン使います。
この時代は、ギャグアニメ=表現に寛容でしたね。
そんな時代の作品に、子供ながら触れられたのは嬉しいです。
一言でいえば、「ナンパで軽薄な男」
冴羽リョウを一言で悪く言えば、この言葉に尽きる気がします。
しかし、それはあくまで冴羽リョウが見せようとしている「表面」の部分です。
彼の本質に触れた依頼人の女性は、誰しも冴羽リョウの虜になりますからね。
私の心をグッと捉えた言葉があります。
それは「心が震えたとき」です。
シティハンター3巻「待ち続ける少女」が一番わかりやすい例だと思います。
次期首相と噂される大物政治家が、飲酒運転で事故を起こす。
その罪を運転手だった男に罪をなすりつけ、「娘の命がないぞ」と脅し、死んだことにさせるために名前も顔も変えさせてしまう。
幽霊のような存在にさせられ、大切な存在を強制的に忘れなければいけない日々を過ごす運転手。
しかし、運転手の娘だけは父の去り際の一言「必ず戻るから」その言葉を信じ、毎日毎日一年間「夜遅い公園のブランコ」で父の帰りを待ち続けます。
依頼人である運転手は冴羽に叫びます。
「お願いだ冴羽さん! わたしにあの娘を抱かせてくれ」
冴羽はその問いにこう答えます。
冴羽「ねえ、きみ(運転手の娘)パパの迎えってもう遅いよ。ホントに今日くるのかい?」
運転手娘「くるもん! 今日じゃなくてもいつかくるもん!」
冴羽「……そうだなきっとくるさ。おじさんカンがいいんだ」
更に、依頼人へこう告げます。
「おれはあの娘のためにやるのさ」
次にシティハンター12巻「トラブル・スクープ」の例を挙げます。
美人人気キャスターのカメラマン兼ボディーガードをやる冴羽。
紆余曲折を乗り越え、恋心が芽生える依頼人。
お礼に冴羽を食事に誘うが、いつまでも冴羽は現れず、一本のビデオテープを渡される。
「結局は遊ばれただけ」と憤慨する依頼人だったが、ビデオを見てみると……
……上記が簡潔なあらすじです。
依頼人の上司のセリフと依頼人の表情に一つの姿が現されています。
上司「いい笑顔だな。こんないい笑顔もするんだなぁ結城(依頼人)は」
上司「番組の中でも君の笑顔は、りんとして隙がないだろ。
こんな無防備な心からの笑顔は見たことがなかったもんでね」
上司「君からこんな笑顔を撮るとは、よっぽど腕がいいカメラマンか」
「よほど君のことを好きか――だね」
……追記で、冴羽が依頼人に送ったビデオテープのメモも記述します。
【君が立派なキャスターになることを願ってこのテープを送ります
このビデオの笑顔の君がいつもテレビで見られるように】
シティハンター16巻の「恋人はシティハンター」もグッとくるものがありますね。
最近の私の文章のテーマは、「簡潔かつ心を揺さぶる文章と読者へ想像する楽しみをいかに創るか」がテーマなので、いきなりとびっきりの美味しいシーンをドンと抜粋させていただきます。
依頼人「最後にもう一つお願いが――1枚でいいんです…あなたと――
一緒に写真を!! 一枚だけ」
……写真撮影に応じる冴羽。
殺し合い、騙し合い、裏切り合いの世界で生きてきた男が、身の危険のリスクを増やすのを覚悟してでも依頼人の最後の「お願い」に優しく応えていました。
冴羽に届いた記念の写真の言葉が心を揺さぶりますね。
「かれは 私の心の中だけに――」
私の文章を読んで、見てみたいと思った方なら北条先生の写真を切り取ったような美麗かつ温かみのある表情に「心が震える」と思います。
……必要なエビデンスは集められたと思うので、まとめの考察と分析をさせて頂きます。
キーワードは「心の震えと心の音」です。
誰でも良きにしろ悪きにしろ、心を揺さぶられる瞬間があります。
家族との別れ、新しい友人との出会い、日常のちょっとした瞬間の嘆き、映画やアニメを見て心に響いたとき……様々な瞬間で、私達は喜怒哀楽では言い表せられない心の震え方をしています。
あくまで私の考察と分析ですが、スマホをいじっていて心地が良いのは、物理的にプッシュ時にボタンが震え、通知でも震えるバイブレーション機能に快感と安心感を感じているんだと考察と分析をしています。
生きていれば辛いことや悲しいことは沢山あります。
酷い人では、辛いことや悲しいこと、傷つくことが「当たり前」になってしまう方も沢山いるように、私は感じます。
言葉にできない……
声にもできない……
心が押しつぶされてしまい……
心が張り裂けてしまう……
その声にならない思いこそが、「XYZ=もう後がない」状態なのではないでしょうか?
次回に続きます。
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