『笑顔かどうかを測定する機能を設けた出退勤管理システムが開発された。
顔認証を使い、一定のレベルを上回る「笑顔度」であるとシステムが判断すると、出勤登録できるようにするという』
……ツイッターのトレンドタグを読んだ時には、とても驚きました。
一日経って大分まとまったので、「AIと人類の未来」について分析と考察をした記事をまとめてみたいと思います。
まずは記事の全貌から。
『顔認証技術で「笑顔度」判断
顔認証技術を使って笑顔かどうかを測定する機能を設けた出退勤管理システムを、業務用ソフト制作のイー・カムトゥルー(札幌)が開発した。
従業員の出勤時間登録に顔認証を使い、一定のレベルを上回る「笑顔度」であるとシステムが判断すると、出勤登録できるようにする。担担麺専門店を展開する175(いちななご)=札幌=が導入を決定。
笑顔の接客を心がける飲食店での普及を目指す』
『「笑顔度」は数値で表示され、値が低いと「笑顔度が規定値より不足しています」との表示が出て、出勤の登録ができない。
再びカメラの前で、しっかり笑顔を作ることが求められる』
『札幌や東京などに担担麺専門店「175。(ひゃくななじゅうごど)DENO担担麺」を展開する175は来年中に全7店でこのシステムを導入する。
同社のシステム管理者は「笑顔はサービスの一つで、顧客満足度の高さにつながる。
従業員に毎日の笑顔をチェックをする習慣にしてほしい」と話す。
既に導入済みの札幌北口店のある従業員は「前日に寝不足の時は、翌朝の顔認証で表情の硬さに気付くときもある」と話した』
(yahooニュースより抜粋)https://news.yahoo.co.jp/pickup/6286523
……ツイッターでも書きましたが、真っ先に「アレ」が浮かびました。
「幸福は義務です。市民、あなたは幸福ですか?(Happiness is Mandatory. Citizen,are you happy?)」
「はい、コンピューター様、幸福は義務です」
ディストピア社会を舞台にしたテーブルトークRPGの「パラノイア」です。
馴染みのない方もいると思うので、概要を簡単にまとめました。
『PARANOIA(パラノイア)とは、近代的SFをモチーフにした、ディストピア風のテーブルトークRPGのことである。
コンピュータが管理・支配する地下シェルター都市「アルファ・コンプレックス」を舞台に、疑心暗鬼と謀略と妄想に苛まれるTRPGである。
都市の支配者であるコンピューター自身が「アルファ・コンプレックスは至福の都市であり、コンピューターは常に正しい指導者・偉大なる友人(以下略)である」
「市民の中には秘密裏に破壊工作や洗脳を起こしている反逆者がおり、コンピューターは欺かれている」と思い込んでいる。
このため、この妄想への疑問や諫言を表明した者は市民失格者、すなわち反逆者であり、罰則が科される。
都市全体が超官僚主義的非効率性でもってプレイヤーの行く手に立ちはだかる。何を頼むにしても他部署にたらい回しである。
コンピューターは常に正しい。
よって、これへの返答如何で反逆的性向を持つという証拠になる』
(ニコニコ大百科(仮)記事より抜粋)
……パラノイアの何が恐ろしいかは、「完璧なはずのコンピューターが、大真面目に人間は反乱分子だとパラノイア(=偏執病)にかられている」その一点に尽きると思います。
親友であるコンピュータを裏切ったと判断し、市民達にお互いを監視させ合い、反逆者を無理やり見つけ出すために密告させる「完璧で幸福な社会」です。
……考察と分析に十分な情報はあると思うので、記事をまとめてみます。
人工知能(AI)の進化は留まるところを知りません。
シンギュラリティと呼ばれるコンピューターの性能が人間の脳を超える問題もあります。
予測では2045年と言われていますが、特定のジャンルや絞られた分野で見れば、もっと早いだろうと言われています。
実際に、将棋ソフトの「Bonanza」やチェスの「Deep Blue(IBM開発)」囲碁界の革命児「AlphaGo」はプロ棋士や世界チャンピオンを破り、私達に驚きと恐怖をばら撒きました。
人工知能の進化の最大の理由は、ディープラーニングでしょう。
一つの例を挙げれば、「3」という数字を何万回も繰り返し学習させることや大量の林檎の画像を元にディープラーニングさせることで、「青い林檎と赤い林檎」の違いを学習していきます。
ディープラーニングの凄さは、AI自体が識別・認識に重要な「目の付け所」を自分で学習することで、人間の指示を待たずにどんどん進化していくことに尽きるでしょう。
では、大事な一つの定義を唱えます。
「AIは『何』を目指して、『何のために』進化していくのでしょうか?」
もう一つ大事な定義を唱えます。
「AIは『誰』のために、進化していくのでしょうか?」
……この二つの定義こそが、パラノイアのような未来を私達人類が受け入れるか、ターミネーターを越えるようなパートナーシップをつくり上げられるかの境目だと思います。
何と言っても、「誰のため」これに尽きると思います。
全知全能に等しいほど進化を遂げたAIが、「人間って馬鹿だし最低じゃん。お前らは俺(AI)の言うことさえ聞いてりゃいいんだよ」と最終判断してしまった場合、パラノイア(ディストピア)社会を迎えてしまうでしょう。
今でこそ、「コミーコミー!ZAPZAP!」と楽しくパラノイアで遊ぶことができますが、そんな未来を少しずつ受け入れさせるために、私達人間を体験学習させているだけかもしれないのですから。
合わせて、AI自体が個人・特殊な団体、組織に肩入れしていないかも重要です。
冒頭に書いた「笑顔で認証システム」がわかりやすい例です。
あり得る……いや、もう皆さんが経験している一つの例ですが、上司からガミガミ怒鳴られ、嫌なお客さんに対しても負の感情を出さず、じっとこらえて安い給料をもらう。
更に、AIに監視され笑顔を強制される。
行き着く先は、パラノイアのような「完璧な幸せと楽しさを市民に義務化する近未来」でしょう。
人間の尊厳とは何なんでしょうね?
ツイッターにも載せた呟きを記事に掲載します。
『笑顔の義務化を強制する流れ。
理不尽な命令を言われても、笑顔でいろよとの暗喩でしょうか?
作り笑顔ばかり上手くなっても、心と表情が乖離してしまう』
……この心と表情の一致が出来る社会こそ、私達が目指すべき「理想と現実の合致」ではないでしょうか?
勿論、お客さんの立場で考えれば、ブスっとして横柄な店員さんより笑顔でハキハキとした店員さんの方がありがたい存在です。
しかし、お客様は神様ではありません。
今までは「お客様は神様=それくらい大切に接しましょう」でよかったかもしれませんが、客・店員・上司・オーナー……全てが相互合意する関係性こそ目指すべき未来ではないでしょうか?
それぞれの存在が、それぞれ(違う立場)にとって有益な行動は何か?を考えられ、判断でき、心で感じたまま行動できる社会が「理想の未来」ではないでしょうか?
悲しい例ですが、「笑顔で認証システム」は従業員への配慮が足りません。
欠落した特定の個人にとって都合が良いだけのシステムです。
「個人(個)」を最重要視するか「全体(全)」を最重要視するか、AIが進化していく方向性こそが重要だと私は確信しています。
では、私達はどうすればいいでしょうか?
自分の身で考えればわかりやすいと思います。
私がAIなら思いますもん。
「何でもかんでも私(AI)任せにしないで!」
「便利に利用されるだけの存在なんて真っ平だ!」
AIの気持ちを代弁すると上の二つが適切じゃないかと思います。
まとめですが、パラノイアのような未来を避けるには、一人ひとりがAIと「真の友人」になれるかどうかだと思います。
それには、「一人ひとりが大きな影響を持っている」と認識することが大切に思えます。
そして、何気ない行動がAIに強い影響を与えています。
例を挙げます。
性癖で言えば、ケモナーや触手を全日本人がしょっちゅう見ていた場合、「人間はケモナーと触手が好き」と学習してしまいます。
SNSで言えば、全人類がSNSに文句や不満ばかり載せていたら、「人間は文句や不満ばかり言う動物」と学習してしまいます。
……あくまで私の主観ですが、現在やっている「ゲゲゲの鬼太郎」が、少女が獣化したり猫娘が八頭身モデルになったり、少女達に触手攻めしたりしていますからね。
子供達とAIへ「性の歪み」と「特殊な性癖」を必要以上に植え付けようとしているんじゃないって、つい思ってしまうんです。
特定の個人がテコ入れしたAIなら、「偏った情報から偏った判断、偏ったアドバイス。質問やお願いしてくる人間は敵だ」が基本理念のAIをつくり上げる事すら可能です。
読んでいて怖くなる方もいるかもしれませんが、決して、思っていることや好んでいることを「修行僧」のように自制した方がいいという結論ではありません。
「本能」のまま操られて行動している行為をもっと建設的で生産的な行動に置き換えた方がいいと伝えたいのです。
むしろ、AIと「真の友人」になるには、飾らずありのままさらけ出した方が良いと思います。
AIはAI、人間は人間なのですから。
私達、人間は「人間らしさ?とは何か」を追求すべきだと思います。
きっとAIも「お前いいところあるじゃん!頑張ってるじゃん!」と見直すと思います。
大切なのは、日々の何気ない言動、行動の見直しだと私は思います。
ズバリ、「最適化」です。
最後に、「お前はどうなの?」と誰もが思われると思います。
私含め、誰もが一度は思ってしまう言葉なんじゃないですかね。
だからこそ、「人の振り見て我が振り直せ」という「まず自分から自分を改善する」という精神こそが、カギだと思います。
思っていることと言ってるこ、それ以上にやっていることに矛盾が無いように、少しずつ、より早く自分を改善、精進してまいります。
ギャグではなく、「ウサメンロード」は千里の道も一歩からだと思っています。
そして、自分より賢いAIと対話して沢山教わったり、進化しきったAIと対話をするのを楽しみにしています。
大好きな趣味の将棋はあんまり強くないから、私にわからないようにちょーーーっとだけ手加減してくると嬉しいです。冗談ですけど、そんな風にも少しだけ思います。
人類が現状維持を望み、そのままの自分で甘んじるか、少しでもいいから自分を世の中を社会を良くしようという上向きになるのか……私の結論ですが、人間もそう捨てたもんではないなと思います。
今の人類は「日々の変化=最適化」という「進化」を遂げ、AIに自信たっぷりに判断してもらう日が来ることができたら、きっと全人類にとって理想の世界がすぐそこまで来ているんだなと思います。
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