2018年6月13日水曜日

ドラゴンボール考察と分析。悟飯という優等生の影響

前回に続いて、今度はドラゴンボールの悪影響について考察と分析をしてみます。
前回の記事を読んでていただければご理解頂けると思いますが、私はアンチドラゴンボーラーではなく、生粋のドラゴンボール愛の溢れた人間です。
好きな人にも嫌いな人にも有益な一つの物の見方を記事でまとめたいと思ったのが、前回の記事と今回の記事を書くきっかけでした。

「漫画とアニメの影響を考察と分析~ドラゴンボールの悪影響~」でチラッと書いたことを更に掘り下げて、書いてみたいと思います。

良くない影響その1。
「地球全体でサタンコールで応援する~悪魔信仰~」
ドラゴンボール、DOLLAGON BALL Zのセル編から登場するミスターサタン。
格闘技世界チャンピオンなのに、ヘタレでハッタリ屋、自分の名声を守るためならお金で解決(天下一武道会決勝で人造人間18号にお金を渡す)するなど困った面があります。

論点が少しズレますが、サタンは私の中で結構好きなキャラです。
相手が強いとわかるとすぐにお腹が痛くなったり、ダメダメな部分が目立ちますが、魔人ブゥと犬のベェとの友情含めてトータルで見たら、愛らしい魅力的なキャラクターだと思います。
ベジータがミスターサタンに言った「馬鹿の世界チャンピオン」というセリフも面白いですね。

ただ、フラットで物事を見た場合、世界(ドラゴンボール)で一番応援されているキャラクターの名前が、「サタン(魔王、悪魔)」なのは頂けないです。
娘の名前も「ビーデル(デビル(悪魔)のアナグラム)」ですから、確信犯的に鳥山明先生は名付けたのだと思います。

サタンが登場するたびに、会場中いや世界中で「サータン!サータン!」というサタンコールが起きますからね。
鳥山明先生的ギャグで今まで片づけていましたが、良くない影響もあったんだというのが客観的な感想です。



良くない影響その2。
「決め技が「オラに元気を分けてくれ!」の元気玉」
これはお師匠様に言われるまで、全く気づきませんでした。

自分の中で好きな必殺技・変身は、ポタラのベジット、超サイヤ人2、かめはめ波、界王拳、元気玉というくらい大好きな必殺技です。
魔貫光殺砲もそうですが、タメ時間が長いのが一つの魅力だと思います。
脱線しますが、ストリートファイターのガイル的な魅力ですね。
斜め下で待つ(ソニックブームとサマーソルトの二択)ことで魅力を発揮するみたいな。

本題の元気玉ですが、「オラに元気を分けてくれ!」というのが、見過ごしがちな悪影響です。
地球上・惑星上の生物(草木や生命体)に元気というエネルギーを分けてもらえることで、大きなエネルギーの塊を形成して強大な敵を倒す奥の手のような必殺技です。
二極化した「奪う」か「あげる」かで見れば、「奪う」極意の必殺技なのですから。

前に、後輩にドラゴンボールの元気玉の話をしたことがあります。
「もし新しいドラゴンボールの映画(アニメ)で、敵キャラが元気玉を使ったら更にストーリーに深みが出る」
「強制的にZ戦士や地球の人間、動物・草木から元気(エネルギー)を奪って、惑星消滅規模の元気玉を作ったら、悟空達はどうするだろう?」
という話をしたことがあります。
何気なく後輩に話した元気玉の話に、元気玉の悪影響は詰まっていると思います。
今だったら更に……
「対抗しようにもカラ元気しかない! 『こんなんじゃ、カラ元気玉しか作れねぇーぞ」も付け足したいですね。


論理を飛躍させた極論・暴論ですが、「オラ、普段働かないで修行ばっかしてっけど、この相手にはオラの力じゃ勝てねぇ。元気玉撃つけど、お前等オラに元気を寄越せよ」という影響すら潜んでいるのです。
書いててゾッとしましたが、絶対ないとは思いますが、悟空が心の中(無意識)でそう思ってたら恐ろしいですね。


良くない影響その3。
「主人公が働かないで好き勝手している。父親業を放棄している」
上のセリフと関連していますが、悟空もベジータも奥さんや家族からしてみれば、困った父親(夫)です。

働かずに修行(好きなこと)をして、食べたいだけ食べて、子育てにはほぼノータッチです。
ベジータは子煩悩さが滲み出ていますが、「教育」という観点で見れば、「サイヤ人の王子の子供なんだから強くて当然。カカロットの息子達にだけは負けるな」が基本ベースですからね。

良くない影響については、孫悟飯とトランクスの二人の成長で見れば、わかりやすいと思います。
悟飯は小さい頃から「学者になりたい」と周りに語って、その通り学者になるのですが、一つ疑問符が残ります。


「学者になって欲しかったのは、本人の自然な意思ではなく、母親(チチ)の意志だったのではないか?」
という点です。
そもそも、小さな子供の頃って、夢ややりたいことがコロコロ変わって自然なものです。
私なんか、キャプテン翼を見れば「サッカー選手!」あしたのジョーを読めば「プロボクサー!」GTOを読めば「グレートな教師!」とサイコロの目のようにコロッコロ変わってました。

ただ、悟飯だけは一貫して「学者への道」を歩み続けます。
初めて自分の意志を強く表現したのは、ピッコロさんをナメック星のドラゴンボールで生き返らせようとするために、「どうしてもナメック星に行きたい!」とゴネたくらいではないでしょうか?
元々闘うのが好きではない温厚な性格の影響で、セルを倒し父親もいなくなった後に、修行をせずに普通の高校生になってしまったのは自然な摂理だと思います。

「もしもドラゴンボールシリーズ」ですが、悟空と悟飯の親子の語らいで「悟飯、おめぇ本当に学者になりてぇのか?」というワンシーンがあったら、学者になるにしてもならないにしても、物事の奥行きが出ますからね。

トランクスも同様です。
とっつきにくい父親よりも普段からよく接する母親の会社をそのまま引き継いでしまう。
未来トランクスと少年トランクスの違いがわかりやすいですが、環境の違いによって「夢や目的への意識」が同じ人物でもこうも違くなるのかというのがドラゴンボールの面白い部分です。


必要な前置きをしたと思うので、本題の「父親業」についてまとめますが、残念ながら主人公の悟空は「地球を物理的に守るヒーロー」なら適任ですが、「父親」として見たら良くない影響が大いにあります。

私が悟飯ちゃんだったら、きっともっと堕落してましたね。
「お父さんだって働かなかったじゃないか!」とかグレて、チチ(母親)を困らせてしまったかもしれません。



おそらく、ビーデルさんじゃなくて、オレンジスターハイスクールに通うアニメオリジナルキャラクターの後輩(エンジェラ)とイチャイチャだらけてしまったと思います。
うーん、金髪ブルマ似の子(イレーザ)も捨てがたいですね。
デート費用は勿論、「でぇじょうぶだ。牛魔王の遺産が(まだ)ある」とかしちゃったかもしれません。
書いてて気づいたのですが、エンジェラ(天使)ではなく、ビーデル(悪魔)を悟飯は選ぶのですから、もしかしたら制作陣のいたずら心もしくは悪意があるのかもしれません。

ギャグも交えましたが、物事の本質で見た場合、恐ろしい影響です。
「父親が好き勝手したのだから、息子(娘)も好き勝手する権利がある」
という論理ですからね。

また、母親も「自分の夢」を子供に強制しているのだから、強くは反論できないと思います。
幸い、悟飯ちゃんは優等生だったから、そんな渡る世間的な展開はなかったですが、逆で見れば悟飯が「優等生」になってしまったからこそ、単調なバトル漫画でつまらなくなってしまったのではないかとも思います。
実際、ドラゴンボールの視聴率第一位は、「バレちゃった!!サイヤマンは孫悟飯」が、あんなに長くやってた中で、最高視聴率(27.5%)ですし。



それこそ、魔人ブゥが来るまで、「悟空とベジータの子育て奮闘記」とかあったら良かったのになぁと思います。
「勝負だカカロット! 悟天とトランクスどちらがお片付けが上手かで勝負するぞ」
「悟天ならでぇじょうぶだ! 毎朝、部屋中を雑巾がけでピッカピカにしているからな」
「ふん、トランクスはもう掃除機を一人でかけられるぞ。最近は洗い物も手伝ってくれている」

……みたいな話は自分の脳内で楽しむようにしています。
もしかしたら、似たような内容をネットでアップしている先人さん達はいるかもしれません。
面白いドラゴンボールのSSありますし。

個人的に一番は……
【ドラゴンボールSS】ナッパ「へへ…この土なら良いサイバイマンが出来そうだぜ…」
サイバイマン職人の朝は早い―――
が最高でした。


長くなってしまったので、次回に続きます。
もうちょっとだけ続くんじゃよ。

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