2018年6月21日木曜日

なぜ作り話をするのか?原因と理由考察と分析。酸っぱい葡萄

今回は「なぜ作り話をするのか?」について、まとめてみたいと思います。
なぜ嘘をつくのか?」の続き記事です。

まず、非常に興味深い研究調査例があるので、抜粋させて頂きます。
合わせて、私が友人や知人によく話す「酸っぱいぶどうと甘いレモン」のお話も盛り込みます。



『分離脳とは、左右の大脳を繋ぐ脳梁を切断し、文字通り右脳と左脳に分断された脳のこと。(中略)右脳も左脳も、体感した事象を無意識下で認識することができますが、それを意識上まで上らせ、「○○した」などと言語化することができるのは"左脳だけ"なのです』

『分離脳の被験者にヘッドフォンをさせ椅子に座らせます。そして左耳(アプローチするのは右脳)に、「立って下さい」と指示を出します。
すると、右脳は無意識下ではその指示を認識することができるため、被験者は立ち上がるのです。

そして今度は右耳(アプローチするのは、言語化できる左脳)に「なぜ立ち上がったのですか?」と質問します。すると、「座りっぱなしで疲れたから立ち上がった」と答えたのです。

右脳で受けた指示は、意識まで上ることがないため、
被験者は「立って下さい」と言われたことは全く理解していません。

しかし実際は、指示を受けたから立ち上がったハズ。
でも、何のためらいもなく「疲れたから」と、理由を作り上げたわけです』


『次は、海馬に損傷のある人の話です。

海馬は、大脳辺縁系の一部で、記憶や空間学習能力に関わる領域ですので、ここを

損傷すると物事を意識的に記憶できず、体験したこともすぐに忘れてしまうのです。

この海馬を損傷した人に、実験者が握手を求めます。
この時、実験者は手に感電ショックの刺激装置をかくしておき、握手の瞬間にビリッ!とさせるわけです。

そんなことをされたのですから、その場では怒ります。「なにすんだ!」と。
しかし、それもすぐに忘れてしまうのです。

そして翌日、実験者が再び握手を求めます。
すると、握手しようとしないのです。昨日の「ビリッ!」は忘れているはずなのに。

そこで、どうして握手しないのか?と尋ねると、
「私、さっきトイレに行って、手を洗わなかったから…」と答えたのです。
握手をしたくないという情動は、大脳皮質じゃなく、もっと深いところからきます』


『こういった研究調査例は山ほどあり、どの研究においても、「脳は話をでっち上げる」という結論に至ります』
(星名接骨院「都合のいいように理由をでっち上げる脳」より抜粋)


……いかがでしょうか?
上記の記事には、他にも興味深い研究調査があるので、興味のある方は一読頂くことをお勧めします。




私は子供の頃はよく、作り話をしていたと思います。
単純に友達を笑わせたいというのが最大の動機だったと思いますが、「注目を浴びたかった」や「からかうのが楽しかった」という動機も少なからずあると思います。

大人になるにつれ、嘘も作り話も激減したと思います。
これは周りの人間関係とお師匠様の指導の賜物だと思います。
それから、美学というか美意識というか、「嘘や作り話はつかない方が良い。そうならない人間を目指そう」と決めたのも大きいと思います。
エピソードを盛り込むと論点がぼやけてしまうので、おいおい書かせて頂きます。




友人や知人によく話す「酸っぱいぶどうと甘いレモン」の寓話について触れさせて頂きます。
イソップ童話の寓話で、キツネが期に実った美味しそうなブドウを見つけて、食べようと跳び上がったけども届かない。キツネは吐き捨てるように「あのブドウは酸っぱくてまずい」と食べられなかったことを正当化する話です。

似たような話で、「甘いレモン」という例えもあります。
手に入ったものが自分にとって素晴らしいものだと思い込む話です。




気が付けば私は、言い訳の多い人生になってしまいました。
神経とシステムを変えようと、好んで酸っぱいブドウを食べるようにしてはいるのですが、それでも咄嗟に言い訳が出てしまいます。

個人的には、「作り話は言い訳の延長線上」だと解釈しています。
どちらも、脳と心が自分に都合の良いように解釈しているという話です。

前述の調査内容にあるように、「脳は都合のいいように理由をでっちあげる」からです。
とても辛い事かもしれませんが、現実を直視することが大切です。
結果を受け入れなければ何も始まりませんから。

根底にあるのは、一言でまとめてしまえば、「保身」です。
「怒られたくない」「出来ない自分だと思われたくない」「出来ない理由作りと時間稼ぎ」様々な状況で、「保身」の機会は訪れます。
今になって思うのですが、子供の頃に作り話をしてしまったのは、面白い自分でいたいという「保身」が、エスカレートしてしまった結果のように思えます。

お師匠様のご指導ですが、「嘘を吐くな。言い訳をするな」と言われました。
スッゴク昔に、作り話をした記憶はありましたし、しょうもない(パチンコやゲームをしたのを怒られたくない)理由で咄嗟に作り話をしてしまったことはありますが、嘘を吐いたつもりはなかったので、少し頭を悩めました。

この記事をまとめているうちに頭も整理できてきたのですが、「言い訳の延長線上に作り話があり、作り話の延長線上に嘘がある」んだなと思いました。
もう結論は書いていますが、「脳が都合の良いように理由をでっちあげない」ために言い訳をしない癖を身につけることが大切だと思いました。


まだまだ未熟ですが、嘘はまず吐いていないと思います。
作り話も本当に減ったと思います。
そして、今は言い訳を減らそうと心がけています。

もしそれでも嘘を吐く癖があって困ってしまっている人は、まず「絶対に嘘をつかない。嘘を吐いたら嘘を吐いたと素直に話す」のが始まりだと思います。
あとは、私と一緒だと思います。
嘘が減っていくうちに、作り話も減るようになり、言い訳も減るようになると思います。

とにかく、決めたことは決めたとおりできるよう、習慣化していくしかないと思います。
その先に、本当の自分が待っていると思います。

次回は「なぜ言い訳をするのか?」を考察と分析してみたいと思います。

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