2018年6月6日水曜日

食の影響を考察と分析。社会を動かす子供達と百円の価値

前回に続いて「知らないうちに決まっていた食習慣」について迫ってみます。
エビデンスを列挙した上で、「社会を動かす子供達=食とおもちゃ産業」に迫ります。
何気ない100円と1000円の価値についてもまとめてみます。



『味の好みは胎内から始まる
在胎28週になると味覚が発達し、在胎34~38週の胎児に味覚が発達してきます。
羊水にサッカリン(甘味料)を加えると、羊水を飲み込む回数が増加し、羊水にリピドール(嫌な味のする油液) を加えると、飲み込む回数が現象し、胎児は顔をしかめることが確認されています』
(出典)Dear Mom「胎児から新生児の味覚・臭覚・皮膚感覚の発達」より抜粋


『人間の味の好みに関する発達は、母親の胎内にいるときから始まります。
胎児は、羊水を通じて、母親が摂取した食物の風味や匂いを感じています。
そして、生まれたあとも、母乳を通じて風味を感知します。
こうした、羊水や母乳を通した体験が、離乳期に初めて口にする固形食への好き嫌いを決定づけます』
『2歳の頃に食べていたものは、多くの場合、大人になったあとも好きな食べ物になることが判明している』
(出典)KIRIN「第3回 食べ物の好き嫌いは、なぜ生じるのか」より抜粋


『A:母親が妊娠中も出産後もニンジンジュースを飲んだ場合
B:母親が出産後にニンジンジュースを飲んだ場合
C:妊娠中も出産後もニンジンジュースを飲まなかった場合
それぞれの条件で育てられた赤ちゃんの中で、最もニンジン嫌いが少なかったのが、母親が妊娠中からニンジンジュースを飲んでいた場合であるとの結果が確認されています』
(出典)ベネッセ「子どもの味覚【前編】食べ物の好き嫌いはどうして起こるのか?」より抜粋


≪子供の味覚から~マクドナルドの戦略~≫
人間の味覚は、子ども時代にどんなものを食べてきたかで決まるといわれる。
例えば日本マクドナルドの創業者、藤田田氏は「人間は12歳までに食べてきたものを一生食べ続ける」と語り、味の刷り込みをすべく、12歳以下の子供たちをターゲットにハンバーガーを売りまくってきた」


『アメリカで子供が影響する消費金額は5000億ドル以上。
アメリカの子供をターゲットにして成功した二人の企業者がいる。

レイ・クロック(マクドナルド)とウォルト・ディズニーだ。
二人はイリノイ州出身、年は一つ違いで、第一次世界大戦中は同じ衛生隊に所属し、若いころから知り合いだったのだ。

クロックもディズニーも科学(統計やデータ)に全幅の信頼を寄せていた。
ディズニーは名作映画のどれも脚本も絵も書いていない。
クロックはマクドナルドのメニューをどれも考えたことが無い。
どちらも優秀な人材に任せて成功したのだ。

そして、二人は子供をターゲットにするべく、同じ答えに辿り着いた。
おもちゃ産業だ。

アメリカのおもちゃの売上とお店がプレゼントするおもちゃの総計は年間15億個以上。
マクドナルドは、約5億個と言われている。


しかし、ハッピーセットを作る人達の生活は、幸せから程遠い毎日を過ごしている。
スヌーピーやハローキティ、くまのプーさんなどのキャラクターを16時間かけて作っている。
時給20セント(約30円)で働き、8人暮らしの小さな部屋の二段ベッドで眠る。
そして14歳の子供もいる』
(「おいしいハンバーガーのこわい話」要点を要約)



……子供をターゲットにすることで、外国の子供達が貧困から脱することができない。
マクドナルドのハッピーセットは社会の縮図だなと思いました。

「何百人もの若者が、訓練によって、エンターテイメントを作る機械に組み込まれていく」とディズニーは語っています。

「ある子がうちのCMを気に入って、おじいちゃん、おばあちゃんを連れてマクドナルドに来れば、客がさらに二人増えることになる」とクロックは語っています。

つまりそれだけ、子供達と若者達は社会に対して影響力を持っているのだと大企業のお二人は知っているのだと思います。
しかも何気ない無意識の習慣である「食習慣」こそが、社会に対しても影響力を持っているんですね。学ぶまでは気づきませんでした。


それから、「おいしいハンバーガーのこわい話」で学んだのですが、消費者が無意識で選択して購入している100円のものや1000円のものは、企業にお金を払って投票しているのと同義に当たります。

「物を買わない権利」や「良い企業方針と商品を応援する意味で購入する」意味を一人ひとりが理解すれば、本当の意味で世の中を是正にすることに繋がるなと思いました。

「100円あったらマックに行こう!」
マクドナルドは善悪は別として、世の中の動かし方をとても理解しているから成功したんですね。

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